先日、Google Maps Platformの
Directions(ルート検索) と、Distance Matrix(複数対複数の距離と時間を算出) の
2つのAPIに 新機能が追加されました。
① side_of_road 機能
出発地、経由地、目的地に、このパラメータを指定することで、
指定した場所の前の道路を出発または到着するルートを返すようになります。
ドライバーからみたときに、
指定した場所が道路の左側になるルートを返すようになります。
これまではこの指定ができなかったため、ルートどおりに出発、到着の場合でも
道路の右側に指定場所があると、場所によっては、Uターンが必要だったり、
Uターンが難しい場合には、遠回りすることになるケースもあるようです。
また、左側の道路に停めた場合でも信号をわたり反対側に渡る必要がありました。
今回、この新機能が追加されたことで、
配送ルートの最適化、時間の効率化が可能になるのではないでしょうか。
↓ Before:目的地にside_of_road を指定しない場合 (目的地:黄色いマーカー)
↓ After:目的地にside_of_road を指定した場合 (目的地:黄色いマーカー)
↓ Before:出発地にside_of_road を指定しない場合 (出発地:黄色いマーカー)
↓ After:出発地にside_of_road を指定した場合 (出発地:黄色いマーカー)
実装は、出発地、経由地または目的地の箇所に「side_of_road:」を追加します。
https://maps.googleapis.com/maps/api/directions/json?
origin=出発地
&destination=side_of_road:目的地
&key=YOUR_API_KEY
※この機能は、travel modeのパラメータが driving の時に有効です。
(指定していない場合は、デフォルトがdrivingになっています。)
② heading 機能
出発地の進行方向を指定することが可能です。
進行方向は、 heading=0 のように、方角を数値にて指定します。
例:北=0、東=90、南=180、西=270
実装は、出発地に「heading=XX:」を追加します。
https://maps.googleapis.com/maps/api/directions/json?
origin=heading=90:37.773279,-122.468780
&destination=37.773245,-122.469502
&key=YOUR_API_KEY
※この機能は、travel modeのパラメータが driving または、bicyclingの時に有効です。
(指定していない場合は、デフォルトがdrivingになっています。
また、日本ではbicyclingのルートは未対応です。)
heading=Xを指定する同じ場所にside_of_road:は使用できません。
出発地は、緯度経度で指定する必要があります。(住所やPlaceIDなどは使用できません。)
side_of_road と heading 機能のGoogleのドキュメントはこちらです。
なお、side_of_road と heading 機能を使う場合は、
Directions Advanced,Distance Matrix Advanced の価格となりますので、
1,000リクエストあたりの単価は10USDになります。
Google社の調査では、急成長中のフランスの配食会社など、
Google Maps Platform を活用した配達ソリューションを導入して、
配達状況に関する消費者からの問い合わせを 75% 削減させた事例もあるようです。
こちらのブログも、ご参考にしていただければと思います。
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